2011年5月5日

ウィキリークスとソニーの情報流失事件

朝日新聞 社説 ウィキ米公電―日本外交の病理あらわ
http://www.asahi.com/paper/editorial20110505.html?ref=any



この記事での論点だけ捉えれば確かに正当なものであるかもしれない、ただどうしても納得できないのはウィキリークスに対するメディアの姿勢である。朝日新聞はこれら一連の記事を掲載することによって、棚ぼた的な特ダネを諸手に粟状態で享受し、それを自社のネットワークで流し始めたということは、ウィキリークスの活動を肯定していることに他ならない。

問題を告発するという意味での内部告発は、ある意味正義感の現われとも捉えがちであるが、ウィキリークスが行っていることは純粋にハッキング行為であり、ソニーの個人情報流失と同じく、セキュリティの脆弱性をついた盗みであることには違いない。

ソニーの件にしても社の管理体制の甘さばかりが指摘されているが、問題はむしろそんなハッキング活動が一般的に受け入れられている現状にあるのではなかろうか。

この記事にもあるように、政府の内部文書は「ふつうは25年間とか一定期間を経て、審査の上で公開される」ものである。その原則が作られたのは国益を守るためであろう。是が非でもガラス張りの運営は政府においても企業においても不可能であることぐらい誰もが承知していることである。それを内部告発という「正義」の名の下に公に晒すことは果たして本当の正義であるのだろうか。

セキュリティに甘さがあったから他者の情報を取ってもいいのであれば、施錠の緩い他人の家や商店に押し入って物を盗む事も許されるのだろうか。なぜ後者は許されないのに前者が許されるのかという点が全くもって理解できない。今社会が非難すべき対象はハッカーに向けられるべきではないのか。鍵の向こうにあるモノではなくて、鍵を破って侵入する行為ではなかろうか。

勿論ソニーについては顧客の個人情報を預かることでビジネスを成り立たせている上では、施錠の緩みがあった事は許されない事であり反省すべき点である。しかしその一方で、ハッカー集団に対しては然るべき処罰を与える事が危急の課題である。

朝日新聞の記事については目の前にぶら下げられた特ダネに目が眩んで、本当の問題を見失っているように思われてならない。

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