http://gigazine.net/news/20110913_sony_walkman_z/
遂に発表されたわけだが、果たして時代のニーズにマッチしているのか?という点が気になる。確かにスペックを見る限りでは最先端・最高峰のものを搭載してきていることは事実ではあるが。
iPodが生まれてからは、携帯音楽端末としての地位をすっかり明け渡してきた過去を振り返ると、今回の製品は正にアップルのiPodTouchにおける位置づけであることは明らか。ただ、アップルの場合は、先にiPodTouchが出しておいて、電話機能を合わせ持つiPhoneへと進化してきた過程がある。消費者のニーズとしては、iPodやiPodTouchで音楽を楽しんできて、「これで電話機能がついていれば一台で全てを満たせるのに」、という欲求をiPhoneで叶えてくれたわけだ。それはiPodTouchを、iPhoneをヒットさせた根本的な理由だと考える。
今回ソニーはその逆を行くわけだ。一台持てば事足りる状態がすっかり定着した今、果たして2台持ちに逆戻りする層がどれだけあるのかがわからない。勿論音質にこだわる層やソニー信者は飛びつくことは容易に想像がつくけれど。
そんなことはソニー自身充分承知しているであろう。ただiPodTouchを購入する層にアピールできる商品が今までなかったことから、かつての栄光を取り戻すためには、そのミッシングリングを、たとえ遅すぎるタイミングとは言え世にださざるを得ない事情があるに違いないと想像する。
なによりも残念なのは、ソニーが時代を後追いするようになってしまったことだ。できることなら、この商品はiPodTouchが出る前に出していて欲しかった。当時でさえClieがあったわけで、技術的には全く不可能なことではなかったはず。逆にClieのDNAは進化することなくすっかり埋没してしまった(その後携帯電話に生かされたのではあろうが)。
WalkmanやReader、Xperia、Bravia、vaio、Cybershot、PlayStation、音楽や映画のソフト関係すべてのプロダクツを見ると、今消費者が欲する電子機器の大半をソニーは持ち得ているわけではあるが、分社、細分化の弊害のためか横断的な製品が出てこないことが今のソニーの弱点であるように思えてならない。
人々の度肝を抜くような発想を持った商品や、新しい生活を提案できる製品を産み落とせるのは、今はアップルしかなくなってしまったことがとても残念だ。